経営理念が哲学に昇華され、社員全員が人間的に成長する集団
「フィロソフィー」というキーワード
札幌を中心に回転寿司業態を5店舗展開する株式会社はなまる。産地にこだわった新鮮なネタを低価格で味わえると、道内外のお客様から高い評価を得ている。1店舗あたりの月間客数は約2万人を超え、開店前から行列ができ開店後は即満席になる。既存店の平均年商は3億円で、オープンから14年たった今でも客数を増やし続け、平成19年には経常利益率が10%を超えたという。
はなまるの業態の強みは、鮮度力と従業員やパート・アルバイトの元気のよさ。仕入れの担当が元漁師であり、確かな目利きと市場からの情報収集力で品質とコストを両立することができている。店舗においては仕込みをオープンにするという業界でも類を見ない取り組みで、鮮度と活気とパフォーマンス性を生む仕組みとなっている。
こういったコンセプトを描くことも大変なことだが、それ以上にコンセプトの深さ、徹底度がなければこれだけの成果をあげることは難しいだろう。現場の1人1人がコンセプトを具現化し実践しなければならない。なぜこのような成果をあげることができたのか、その秘訣をはなまるは「フィロソフィー」というキーワードで紐解いていった。
哲学的テーマが経営の主軸
どうやって従業員のモティベーションを作っていくか、そして安定した業績でかつ上昇を続ける仕組みをどうやって作っているか、それは「従業員1人ひとりが人間として成長することだ」と断言する。人間として成長するとは、「人格を磨くこと」と「努力すること」とし、人格を高めるためにはどんな考え方を判断基準に持って、そして実践するかを問題にする。こういった人間としての正しさを判断基準として経営し、全従業員の幸せを追求し、合わせて顧客の幸せの場として貢献するということ。こういった哲学的テーマを経営の主軸に置き、パートとして働く主婦にもわかりやすい表現で伝え、浸透して行くことが真に難しいことであり、そこに全力で注力していることがはなまるの強みであるという。
人間の成長を経営理念として掲げる企業は多いが、はなまるは現場のパート・アルバイト一人一人に至るまで徹底して理解させ、語らせ、実践して行く仕組みを紹介してくれた。そうすることで、日々のごまかしがなくなり、強い組織を作る。
発表まとめ
発表終盤、はなまるで8年アルバイトをしている赤平さんから、はなまるでの仕事ぶりが語られた。その内容は、仕事で悩む夫を精神面でも支えながら家族からの応援を受けて人間としての成長を続ける姿であった。哲学を持った人間が、いかに人に力を与え、幸せを実現するかが良くわかる発表であった。経営理念を哲学に昇華され、社員全員が人間的に成長する集団であるはなまるの揺ぎ無い強さは、聴衆を圧倒していた。
担当コンサルタントから一言 〜この企業はここが凄い〜
株式会社日本エル・シー・エー F事業本部 チーフコンサルタント 古川 健
はなまる様では「真剣」のような当たり前の言葉でも、とことん掘り下げ、徹底的に話し合う習慣が根付いています。腹の底から理解するので、行動が変わり、「当たり前」が習慣になります。そして、「当たり前」→「何が正しいか」が判断基準だから、社長がいなくても判断基準は不変です。組織にとって本当に大事なのは、こういう習慣だと思うのです。
来場様の「声」
「社員がひとつにまとまっている雰囲気が伝わってきた」
「スキルや仕組み以前にフィロソフィーにこだわる社風が素晴らしい」
「常に対前年を上回る素晴らしい業績の源にある、フィロソフィーとクオリティサービスの繋がりに感動した」
「重きを『人』に置いている点に共感できた。経営を人材育成の仕組みから考える点は、外食産業の基点であると思う」
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